私は、大手メーカーの機械設計開発職として働いています。
大企業で1年間働いていろいろな人と関わって仕事をしてきました。
その中で、いろいろな話を聞いて、昇進できる人がどんな人で、昇進できない人がどんな人なの少しずつかわかってきました。
また年齢を重ねるごとに感じ方や、会社での立ち位置によっても意見が変わってくると思いますが、今どう思っているのかを簡単にまとめて、備忘録として記事を書こうと思います。
出世コースはどんな感じ?
会社によって、いろいろな出世コースがあると思います。
その中で、私の会社では、どんな感じなのかを、簡単に説明していきます。
わかりやすいように、昇進のステップをレベルで示します。
一般社員
まず新卒で入社したら、一般社員になります。
一般社員の中にもレベルがあり、レベルアップするには試験や面接の突破が必要です。
私の会社の場合は、一般社員の中に3つのレベルがあります。
レベル1からスタートして、ある年齢になると、レベル2になるための試験を受ける権利がもらえます。
大学卒・大学院卒はレベル2にほぼ自動で上がることができますが、専門卒や高卒の方は、しっかりとした筆記試験に面接が待ち構えています。
次にレベル3になるための試験ですが、ここは合格率がとても低いです。
レベル2の試験と同様に、ある年齢に達したら試験を受ける権利がもらえます。
面接に筆記試験、さらに小論文の課題まであります。
また、これらの対策に積極的な課と無関心な課があり、これが合格率の低下を促しています。
レベル3になると、給料が一気に増えると聞いたことがありますが、このレベルになるのは30歳前後の印象です。
遅い人はとことん遅く、40近くなっても受からない人がいたりもします。
仕事内容や実績的には殆ど変わらないのに、給料は明確に差があるという、当事者なら少し辛い状況になります。
転職していく方の多くは、この試験に受からず給料が上がらないのが原因なのではないかと思っています。
主任研究員
一般社員レベル3の次にレベル4である主任研究員になります。
ここからは、一般職とは異なり、周りの環境が大きく影響してきます。
主任になるための試験では、面接や筆記試験の他に上司の推薦などが必要になってきます。
上司からの気に入られ具合や、その課にいる主任の人数、年齢などが大きく影響します。
主任研究員になるのは40歳前後のイメージです。
このレベルになると、製品開発チームのチーフ・係長的な立ち位置で仕事をするようになります。
ここらで年収が1000万超えてくるようです。
30代で年収1000万を超えてくると思うと夢がありますよね。
課長・主幹
主任研究員の次は課長になります。
主任研究員から課長になるには、その時の課長だけではなく部長の意思が大きく関係します。課長は数年ごとに入れ替わる、といった風習もあり、年齢・タイミングなどの、とても曖昧な要素が加わってきます。
そのため、ここからはイス取りゲーム状態で、主任は椅子の前で待機している状態になります。
しかし、その影に「主幹」という役職が存在します。
課長補佐または係長のスタッフ職の職名として広く用いられています。
課長を務めたあとにその役職になることもあれば、主任研究員から主幹になることもあります。
ここから、一般社員・主任研究員とは評価やレベル分けがかわり、リセットされ、またレベル1から始まります。
このレベルから大企業の闇要素がどんどんでてきます。後ほど詳しく紹介します。
これ以降の役職である、部長や所長などは、程遠すぎてよくわからないのでパスします!
昇進できる人・できない人はどんな人?
昇進できる人
主任研究員までは、昇進できます。
基本的には勤務年数に比例しています。
要は、未だに年功序列というわけです。
なので、昇進する条件としては、勤務年数と業務実績が必要です。
- 業務経験がある年数を超える
- 自発的な行動をする
- 筆記試験・面接に対応できる
の3点が条件として挙げられるでしょう。
1つ目は、そのままの意味で、入社して何年働いていたかということです。
2つ目は、具体的には、期待値を超えられているかということです。
与えられている業務以外に、どんなことをプラスして行えているかが大事になります。
自己啓発をしたり、新人育成を積極的に行う。新たな取り組みを始める。
そのような自発的な行動ができるかが重要になってきます。
期待する仕事をこなすのは、当たり前なのです。
3つ目は、筆記試験や面接です。
ここでは、会社がそのレベルに要求する能力を問われます。
仕事をどのように優先順位付けするのか、などの仕事を効率的にこなす知識を習得しなければいけません。
面接では、自身の実績を多角的に捉えて人に伝えることが必要です。
しっかりと対策を行い、想定質問などを考えておかなければ対応できないでしょう。
昇進できない人
ここからが大企業の闇です。
大企業には、子会社が多く存在すると思います。
なかなか昇進できない人の特徴は、子会社から来た人です。
課長などの管理職以上に昇進する人は、ほとんどが純粋な本社の社員が多く、子会社から来た社員は、後回しにされやすいです。
新人研修のブラザー役になるのも本社の社員から始まり、それが尽きると子会社から来た人の番になります。
代々、部長や課長になってきた人が、本社の社員が多く、その風習はとても強いです。
なので、子会社に就職して、いつか本社に上り詰めるんだ!と意気込んでいる方は、なかなか厳しいのが現状です。
最後に
この記事では、大企業の技術職の出世コースがどの様になっているのか、また昇進できる人とできない人を紹介しました。
大企業の採用担当などが、「実力主義です」と話していることが多いと思いますが、年功序列の風習は根強く残っていて、若いうちに偉くなりたい人にはとても向いていません。
そのため、若いうちにめちゃくちゃ稼ぐことは出来ず、ある年齢になったらこのぐらいの給料といった感覚が強いです。
ライフプランなどは立てやすいですが、夢はないです。
これから大企業を目指す方や、どんな出世コースになっている気になっていた方の参考になれば嬉しいです。